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脇役が主役を食う必然  ~「ガレとジャポニスム」展~ [つれづれ]

美術館の展示室のガラス越しに大阪港が見渡せる!
初めて行ったサントリーミュージアム[天保山]は、
そのロケーションを十二分に活用している。

デートには最高であるが、展示品に集中できない
リスクもはらむ「諸刃のヤイバ」か?

galle_photo05.jpg


「ガレとジャポニスム」展を見に行ってきた。

フランス、アール・ヌーヴォー期を代表する装飾芸術家
エミール・ガレ(1846-1904)の作品を紹介する展覧会
である。

ガレが手がけたガラス、陶器、そして家具と、日本美術
とのさまざまな形での結びつきが良く分かったし、時を経る
ごとにその表現が進化を遂げていることを実感できる。
以前からガレのガラス作品は大好きだったのでそれらを
十分に楽しむことができた。

しかし今回は、むしろ「ガレ以外の作品」が非常に強く
印象に残った。

展覧会では、ガレの作品とともに彼が強く影響を受けた
葛飾北斎の「北斎漫画」をはじめとする絵画作品や、
初代宮川香山の陶器や他の作者の金工作品等も展示
されている。

以前からそれらをまったく知らないという訳ではなかったが、
ガレの作品と並んで立つことにより、絵画の構図の大胆さ
や斬新さ、そして陶器や金工作品の精緻な装飾を含む
表現手法の素晴しさが一層際立って目に飛び込んできた。

makuzu04_2.jpg

もちろん日本美術・工芸の長年の蓄積と、ジャポニスムの
せいぜい数十年の経験を比較すること自体アンフェアと
いってもよいかも知れない。

ジャポニスムの一連の作品の素晴しさに対する想いに変わる
ところはないが、日本美術や工芸作品にもっともっと触れなけ
ればと改めて思った。

幕末、明治期の工芸品に関しては、「清水三年坂美術館
が、こじんまりとした佇まいながら素晴しいコレクションを
揃えている。

久しぶりに、また行かなくては!





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